小銭欲しさにミュウツー争奪戦に臨んだらMTGよりも厳格なイカサマ持ち込み対策がされていた。

今色々な意味で話題になっているミュウツー争奪戦に行って来たら

二人のジャッジの持ち込みイカサマ対策が素晴らしかったので書く事にしました。

 

ヘッドジャッジ zbさん

https://twitter.com/zb_zbzb

ジャッジ ハムPさん

https://twitter.com/HamuP_UMA

 

小銭、あわよくば月給が欲しい

ポケカを普段プレイしていない私が参加した動機は100%不純で、お金です。

優勝商品のミュウツーHRは売値30万近く、SRでも3万近くになります。

HRは32人の大会で優勝しなければ手に入りませんが、SRは予選の4人総当たり戦を1位通過出来たらもらえます。

参加費はパック代のみで参加者4人の公認大会で優勝すれば3万、更に3回勝てば30万はとんでもない!

参加者も私のような初心者がそれなりにいるのも追い風です。

 

 高額賞品、という事は

ところがこれだけ高額な賞品且つ、今回はシールド戦(未開封のパックを15パック開けてその中からデッキを組むルール)なのでどうしても気になってしまうのは持ち込みとイカサマ。

公式も多少対策をしてくれていて、出てきた75枚+参加賞1枚のカードを全てカードリストとして記入し、それが正しいかを向かい側の人に確認する、という事をやってくれています。

とはいえ開封する際に、予め用意しておいたカードと弱いカードを鞄などから出してすり替え正規のプールとして扱ったり、リストは正規のプールだが、デッキチェックが行われなさそうなラウンドはトイレなどで持ち込んでいたカードと差し替えて、決勝のみ戻す。のような事は簡単に考えられます。

 

TCGで最もポピュラーなイカサマはスリーブに目印を付ける事だと思います。

ポケモンカードだとキーカードが仮にサイドに落ちても、目印を付けていれば確実にキーカードを取る事が出来てしまいます。

イカサマはかなり注意して相手や相手のデッキを見ていないと見つけるのは難しいですし、持ち込みはどれだけ自分が注意していようとも、自分からは見えない卓外で行われると防ぎようがありません。

 

 

不安はあるものの、やれることは練習。

初心者が短時間の練習で勝つためには強プールを引く事がほぼマスト。

今回はリザードンフシギバナが強いと思っていたのでどちらかを引いた想定の練習を中心にしていました。

動機はかなり不純でしたが、元々カードゲームが好きなのもあって、練習してみると非常に楽しく、あっという間に時間が過ぎる。

 

 

数々の持ち込み・イカサマ対策

争奪戦当日。卓に座り、後は説明を聞いてパックを剥いて構築するだけ…と思ったらジャッジの方々から本当にポケモンカードの大会なのかと耳を疑ってしまう数々の厳格なイカサマ持ち込み対策が。

 

・持ち込み対策

公式サイトには、プールとデッキを入れるためのデッキケースを持参するように書かれていたが、それは今回使用出来なかった。

受付時にもらうデッキあがりシートという、簡単なデッキの組み方バランスの目安などが書かれた紙も机に置く事は出来ない。
恐らく紙が一枚置かれているだけでカードを隠す事が出来、持ち込みの隙を与えてしまうためだ。

 

デッキケースの代わりに店舗で配った透明のジップロックを使い、デッキ、プール共にそこで管理。

テーブルの上にはジップロックのみが置かれた状態でパックを開封
自前のデッキケースなどが置かれていると、そこから持ち込みが可能になってしまうためである。

 

基本的にはデッキとプールは常にジップロックに入れ、テーブルの上に見えるように置いた状態を徹底しており、鞄などに入れる事は出来ない。

最初の構築後、ジップロック開封出来るタイミングは対戦中とラウンド間の構築変更時間のみ。

 


更に鞄。

膝の上に置く事はアウトでテーブルの下に置くかイスの後ろにかける。

私は13年間くらい盗難防止のために膝の上に置く事を習慣としていたが、確かに言われてみると持ち込みの温床なのかもしれない。

カードを落とした場合は必ずジャッジに拾ってもらうようになっていて、わざとカードを落としてすり替える行為も対策されていた。

 


また、もし席を立つ場合はジップロックをジャッジに預ける。

これにより、懸念していたトイレなどでデッキをいじる事は不可能に。

 

・スリーブによるイカサマ対策

今回デッキが40枚固定だったので、スリーブは40枚のみ机に出し他には何もない状態に。

そこからなんと全プレイヤー(32人)のスリーブを1枚1枚チェックするという、正気かと思ってしまうほどの徹底ぶり。

もちろん時間はかかってしまうのだが、それに見合う価値はあったと思う。


使用していた際によく起こる自然な角の折れや爪の跡も許されず、新品を買いに行くはめになっていたプレイヤーも少なくなかった。

 

・シャッフル

MTGプレイヤーなどが多くやっている、縦入れファローは禁止。(顔を背けていたとしてもx)
代わりに使えるのは対戦中のカットなどは別として、横入れファロー(傾けて良い角度は15℃まで)とディール、上記を行った上でのヒンズー。 

 

縦ファローは角度によっては顔を背けないとシャッフル中にカードが見える事が多々あります。

私は顔を背ける事でカバー出来ていると思っていますが、ジャッジからしたらプレイヤーの顔を背ける角度や目線を確認するのは困難で、横ファローで統一したほうがより正しい進行が出来るんだろうなという認識でした。

 

 

 

また、友人との相談でデッキを決めたり、スカウティングの情報共有防止として店内ではラウンド間も携帯電話使用不可という説明を聞いて、思わずここは監獄かと。


店外では利用可能なので、完全に集団スカウティングを防げるわけでは無いが、充分な抑止力だったはず。

 

ここまで厳格なルールで楽しめるのか? と多くの方は疑問に思ってしまうだろうが、ジャッジの方々はルール、持ち込みには厳格だけれども、とても愉快な方で多くの方が楽しく過ごしているように見えた。私はめちゃくちゃ楽しめた。
携帯禁止も最初は重たく感じていたが、ゲーム終了後携帯電話をいじられていると少し話しかけにくいなと感じた事が過去にあり、対戦相手と話す機会が増えてとても良かった。

 

8月の争奪戦に参加する会場を選ぶ際にもし、担当ジャッジが分かっていたなら多少遠くても彼らのいる会場に応募したかった、そう思えるくらい素晴らしい運営だったと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに結果は0-3です。

プールを分け合った向かいの小学3~4年生くらいの子が、ミュウツーHR取れたら妹に自転車買ってあげて余ったお金で箱剥きまくりたいって言ってて、ポケカ最高だなって思いました。